那須野の風に乗って

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龍馬を襲った刺客たち ( 200字ショートショート 33 )



NHKの大河ドラマの影響もあり龍馬の人気はうなぎのぼりです。
ここでは幕末の動乱と混迷の中で散った龍馬について考えてみました。

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自動的に低い音量で音楽が流れますが本文クリックで停止します                                 


寺田屋事件後、龍馬の隠れ家だった近江屋跡の現在の地図と
幕末洛中の古地図 (双方の地図の方角は一定していません)



龍馬を殺すことにどんな意義があったのだろうか・・・
龍馬は寺田屋で幕府側に襲われたがお龍の機転で命拾いをした。 その時身を護ったのが
高杉晋作からの上海土産である S&W 社製の 6連発拳銃である。しかし事件時逃走中に
紛失してしまい、 その後薩摩藩から贈られた上記社製の22口径という 殺傷力では以前所
持していた拳銃に比べはるかに劣るものであったが、龍馬は常時これを懐にしていたようで
ある。近江屋に隠れ家を移してからも同じで、 刺客に襲われた時は拳銃を取り出す間もなく
凶刃に倒れている。龍馬は千葉道場でも有数の北辰一刀流の使い手として知られているが
永い政治活動で動き回っていては 剣の修行もままならず、当然剣術の自信もなかったので
はないかと思う。それに加え 寺田屋事件で身を護ってくれた拳銃への依存性が高かったの
は間違いない。 刺客の中心人物はそうした事情を全て知り抜いていて、周到な計画の下で
近江屋に踏み込んだのであろう。 現に近江屋の龍馬の部屋の天井が低いことも熟知 して
いて襲撃には短めの刀を使用していたのが分かっている。 原田左之助の刀の鞘が現場に
残されていたこと等から 新撰組実行説が一時有力だったが、新撰組だったら何も襲撃を隠
す必要もないわけで、3年前になるが池田屋襲撃は堂々と行っている。 これから見ても 暗
殺の黒幕は龍馬殺害を知られることで、自分の立場が不利になる人物だということになる。
龍馬は自分が命を狙われているのを良く知っていて、 変装や偽名などで用心していた一方
では大胆な面もあり、この近江屋にしても新撰組屯所や京都見廻り組詰所とはあまり離れて
はいなかったので土佐藩や薩摩藩からは隠匿の誘いが来ていたのであるが辞退していた。

それにしてもこの時代は何と暗殺事件が多いことだろう。桜田門外での井伊直弼、土佐での岡田以蔵や
吉田東洋、新撰組がらみの芹沢鴨、池田屋での勤皇志士、 近江屋の龍馬と中岡、伊藤甲子太郎などは
代表的で我が地元の黒羽藩主15代大関増裕も領内で狩猟中に鉄砲で暗殺された疑いが濃い。このよう
な一般的に知られていない暗殺事件を含めれば当時全国で40件を超すものと思われる。 新しい時代へ
の過渡期で警察組織も官軍、幕府と混沌としていたとはいえ、あまりにも数多い暴力による決着である。

ひとつの仮説であるがもし、坂本龍馬が暗殺されずに明治維新を迎えていたとすれば、 果たして龍馬は
明治新政府でどのような立場にあっただろうか。気ままな自由人であり常に前向きな彼がおとなしく政府
の要人となって行動したとは思えず、極端に言えば新政府の厄介者扱いになり、日本を飛び出し世界に
新天地を求め延び延びと活動していたのではなかろうか。こんな想像を巡らすのも又楽しいものである。





2010/07/16   Novels     106TB 0   106Com 4  

Comment

 

松ぼっくり574   ゆみぞうさんへ   2010/07/26   [ Edit ]

コメントありがとう。
龍馬を扱ったショートショートも2度目ですがこの時代から
題材を得るのはたいへん多く、作家や歴史学者にとっても宝庫と
いってよいでしょうね。それだけ混沌複雑な時代だったのですね。
古い時代から新時代への過渡期はいつもこういった状況だったと思います。

龍馬に関しての力男君はプロ並に詳しいので、なかなか歯が立たないのでは・・・

ゆみぞう575   龍馬三昧   2010/07/24   [ Edit ]

にわか歴女の私としましては、松ぼっくり殿のブログから得た知識を、いきなり力男にぶつけ、おっ!?と思わせるのも楽しみのひとつです。
2年前のショートショートも記憶しています。
本当に造詣が深いと、想像をふくらませたり、応用がきいて、歴史を堪能できていいですね

松ぼっくり576   北斗様へ   2010/07/19   [ Edit ]

お忙しいところを早々にお訪ね下さいましてありがとうございます。

北斗様も龍馬暗殺について関心がおありのようで良かったと思います。
龍馬暗殺に関しては龍馬の命日近くの2008年11月の記事で同じショートショートですが
殺害の様子を描いていますが、そのときの記事の中では黒幕は色々な背景から
後藤象二郎としていました。(後胤の方々には
申し訳ないと思っていますが)
しかし2年経った現在ではそれも少々無理がある説かなと感じています。
2008年の記事は外付けのハードディスクに移動してしまい、昨日確認したら
文字色の指定が当時はいい加減で見難いのでリンクを張るのをやめにしました。

とにかくこの時代は背景が複雑で誰にでも動機があるので、後世になって
このように様々な憶説が生まれるのでしょうね。歴史小説家や
私のような素人推理家が喜ぶ材料になってしまっていますが
本文中に刺客の先生が漏らした言葉のように"惜しい人"を暗殺してしまったのは
間違いない事実で、龍馬や中岡慎太郎が生きていたならどんな明治新政府が
誕生していただろうかと想像すると興味は尽きませんね。

北斗577   こんにちは   2010/07/19   [ Edit ]

龍馬の暗殺事件をよく研究されていらっしゃいますね
興味深く 拝読致しました
私も 事件に関する本を何冊か読みました
中には 中岡慎太郎が犯人という珍説(?)もありましたが
私が納得できる本に 未だに会っていません
暗殺事件には必ず 暗殺することによって利益を得る人間がいます
龍馬を暗殺することによって 一体誰が どのような利益を受けたのでしょうね
おっしゃるように この時代には 血腥い暗殺事件が相次いでますね
多くの優秀な人材が 若くして命を落としています
もしこの人たちが生きていたら 日本の国はどのように変わっていたのだろう・・・
と想像を巡らすのも楽しいですね


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